NVNOって何?スマホと何か関係があるの?
MVNOとは「仮想移動体通信事業者」を意味する「Mobile Virtual Network Operator」の頭文字をとったもので、「格安スマホ」「格安SIM」などと呼ばれるサービスを提供しています。独自の通信設備を持たずに携帯電話サービスを提供しており、利用料金が安いことが特徴です。それに対して「MNO」(移動体通信事業者・Mobile Network Operator)があり、日本ではNTTドコモ、au、ソフトバンクの3社がそれにあたります。MVNOはMNO3社から回線の一部を借りてサービスを展開しています。
NVNOってどんな仕組み?
MVNOはMNO3社から回線の一部を借りています。例え話ですが、MNOの通信設備で100本のアンテナがあるとしたら、MVNOはそのうち5本を有料レンタルして自社サービスに利用しているようなイメージです。MNOは回線設備の増強、エリア拡大、通信品質向上などのため日々メンテナンスをしていますので、月額料金にはメンテナンス費が含まれています。MVNOは回線は持たないため、メンテナンス費をユーザーからもらう必要がありません。そのため利用料金はMNOに比べて安めとなっています。安い理由のもう一つは、MVNOは店舗を持たない事業者が多い点です。MNOは各社が自社ショップをあちこちで運営していますが、MVNOではそのような費用がかからず、申し込みやサポートはほとんどウェブで受け付けますので、運営コストが抑えられ、そのぶん安くサービスが提供できるのです。
ただ、安くしすぎて繋がりやすさや安定速度などが、MNOと比較すると弱いブランドもしばしば見受けられ、ただ安いだけで選んでしまうのも注意が必要です。
今回オススメしているピーチモバイルは、超格安というものではありませんが、ソフトバンク回線とほぼ同等クオリティで利用可能となっております。
MVNOのメリット
MVNOのメリットは、
・MNOに縛られない料金設定
・オリジナルのセット商品が選べる
・データ通信だけ、SMSの有無、通信量の細分化など契約プランを細かく選べる
MVNOの最大のメリットは、月額の通信費がとにかく安いことです。MNOと比べて1ヶ月に数千円安くなることもあります。SIMのみのプランもあるので、古い機種を買い換えず長く使っている人や、機種変更したあとの端末が残っている人は、再利用して安く複数端末を持つこともできます。また、MVNOではMNOよりも機能と価格を抑えた端末を取り揃えているため、高額の多機能端末が必要ない方は、端末を新規購入してもMNOより安上がりになるかもしれません。契約期間の縛りも、MNOと比較すると緩い場合が多いとされています。MNOでは2年縛りや3年縛りがほとんどですが、MNOはMVNO同等の2~3年縛りのほか、1年縛りや1ヶ月縛り、中には縛り無しなどという業者もあります。よって、短期間だけ利用したい場合はMVNOが圧倒的にお得です。そして、MVNOではデータ通信と音声通信両方か、データ通信のみかでプランを選べることが多く、データ通信のみのプランも更にSMSの有無を選べることがあります。複数の端末を持っている人など、SMSが不要ならSMSなしのプランにすれば格段に安くなるでしょう。さらに、MVNOは使い放題で定額のプランが多く、一部のMVNOは通信量を細かく設定しています。MNOでは1GB、3GB、5GB、7GB、30GBなどのように大容量のプランが細分化されていませんが、細かいプランが選べるMVNOでは500MB、3GB、6GB、10GB、20GB、30GBなどのように通信量の区分が細かく、より自分に合ったプランで安く利用できる仕組みになっています。
MVNOのデメリット
MVNOの業者は数多くあり、各々でいくつものプランを用意している場合があることもあって、決めるためには事前の下調べと知識が必要になります。MNOに比べてお得に利用できることを売りにする業者が多いため、その分だけサービス内容や手続きが簡素化されているのです。実店舗が少なかったり、クレジットカード払いのみのプラン体系であったり、キャリアメール・キャリア決済が使用できなかったり、機種の紛失や故障時の保険がない場合もあります。通信量を把握していない方や機種選びが苦手な方は、MVNOの契約に敷居の高さを感じるかもしれません。店舗が無くてもインターネット経由のサポートは充実していますが、店舗に行きたい方には不安が残ります。キャリアメールやキャリア決済は、無料で高機能なメールアドレスは多数ありますし、MVNOを契約するなら多くの人がクレジットカードを持っていると思われますので、あまり問題にはならないでしょう。 また、回線の借受数と契約者数のバランスが悪く、時間帯や場所によって全く速度が出ない業者も少なくありません。そういった下調べも必要な点が、MNOに比べて契約のハードルを上げています。
MVNOのポイント
MVNOの検討をするなら、はじめは現状の通信量の確認から始めてみましょう。いまのキャリアのサイトや、携帯回線の通信量はもちろん、固定回線などがある場合はそちらもチェックしておきます。特に一人暮らしの場合は、固定回線を解約してMVNOに一本化できる可能性もあります。そして、調べた通信量をもとにMVNOの業者・プランを絞り込みましょう。
次に、音声通話について、先で述べたようにデータ通信品質はメーカーによってまちまちなのですが、実は音声通話自体はそこまでメーカーでの品質の差は無いように思われます。実際、通話で使用するデータ量は動画のダウンロードなどとは違う為、現在では品質の良し悪しはMVNOであるからといって悪化するものではないものとなっております。
お得にかしこく活用すると考えた場合、スマホを格安SIMに切り替え、通信容量の低めの安いプランを選択し、ピーチモバイルのようにWi-Fiルーターを別途契約する事で、データ通信時にはWi-Fiをメインで活用し、通話は格安SIMで対応するなど、効率的に活用いただく事が可能です。
そして、使いたいSIMカードのサイズを確認しておきます。nanoSIMとmicroSIMがよく使用されていますが、大抵は両方のSIMに対応するプランが用意されています。
おすすめモバイルWi-Fi「ピーチモバイル」について
MVNOの活用方法は様々ですが、通話はMNOで、データ通信のみをMVNOにするという選択肢もあります。MNOのデータ通信は従量制のものが多く、通信量を気にしながら毎日を過ごしている方、使用量に比べて枠が多すぎる方も多いはずです。
おすすめできるMVNOのひとつに、ピーチモバイルがあります。ポケットサイズのWi-Fiルーターがついてくる、データ通信に特化した業者です。また、通信量無制限の定額プランが提供されていて、追加料金も一切無いシンプルな料金プランが特徴になっています。MVNOは通信量の区分が細かく、基本料金が安い代わりに通信制限の解除に追加料金がかかったりと、プランが複雑でわかりにくい業者も多いですが、ピーチモバイルは完全定額制で非常にわかりやすい仕組みです。
下り最大150Mbps、上り最大50MbpsのSoftBankの広域バンドが使用できます。一部のMVNOでは、MNOから割り当てられている通信量を超えないために、回線速度を制限していることもありますが、ピーチモバイルの回線ではSoftBank本体と同様のクオリティで利用できます。 モバイルルーターのほかにデバイスをセットにしたプランが豊富で、タブレットや2in1PCだけでなくゲーム機を選択できるのも魅力のひとつです。使いたいデバイスを既に持っている方はルーターのみのプランが利用でき、毎月の実質支払額は4,300円から。1日の通信量が1.5GBを超えると制限の対象となりますが、MNOでは1ヶ月の通信量が3GBや5GBのプランもありますので、決して少なくない容量です。
まとめ
MVNOとは、MNO(ドコモ、au、ソフトバンクの3社)から通信資源を借りて通信サービスを提供している業者で、自社回線が無く店舗も持たない業者が多いために総じて月額料金が安いのが特徴です。そのほかのメリットとして端末代が安いことや、SMSの有無や通信量の細分化などで自分に合ったプランを選びやすいこと、契約期間の縛りが緩い場合があることなどが挙げられます。その反面、自分の使い方や端末選びに詳しくなければ料金プランが選びにくい敷居の高さや、音声通話主体の使い方ならMNOのほうが安く上がる場合があるなど、一長一短がありますので注意が必要です。MVNOとの契約を検討しているときは、自分が1ヶ月にどのくらいの通信量を使っているのか、音声通話は頻繁に使うのか、使いたい機種のSIMカードは何かなどをあらかじめ調べておくと契約先が選びやすくなります。