結論、まだまだ4Gは現役!
今年より、5Gのサービスが日本でも始まりました。従来の電話やPCの通信の枠を超えて、広い分野での活用が期待されていますが、本格的な普及までにはあと数年はかかりますし、5Gが必要なサービスやコンテンツが出揃うのはまだまだ先となると思います。したがって、引き続き人口カバー率ほぼ100%の4Gは現役で活躍し続けますし、しばらくは5Gよりもお得に使えるでしょう。
5Gとは?
5Gとは第5世代移動通信システムのことで、スマホのインターネット通信にも使用されるものです。従前の無線通信システムである4Gよりも高い周波数帯まで使用し、その特徴を生かして通信性能を飛躍的に向上させています。
超高速化・超低遅延・超多数同時接続の3点が、5Gの大きな特徴です。超高速化の面では4Gの約20倍の通信速度を発揮し、2時間の映画を3秒でダウンロードできるようになります。遅延というのは送信元から受信先に指令が届くまでの時間で、これが劇的に短くなることで、利用者が違和感を覚えることなくネット越しで遠隔操作できるようになります。さらに、4G端末の同時接続数は多くても十数個程度でしたが、5Gでは100の端末に同時接続が可能です。
5Gでは、ミリ波・Sub6と呼ばれる2つの高い周波数帯域を使用し、広い通信容量と安定した通信速度が確保されます。ただし、従来使用されていた帯域の電波よりも広がりにくく遠くに飛びにくい性質となっていて、1つの基地局がカバーする範囲は建物単位、広くても町内会単位に限定されるのがデメリットです。そこで、エリア外では4Gと同じ周波数帯も使用する計画となっていますが、通信性能面では劣ります。
2019年9月20日にはDocomoがプレサービスを開始し、全国40ヶ所に基地局を設置しました。本サービスは2020年3月25日から開始され、2020年夏時点では一部の駅・スタジアム・ドコモショップなど、限られたスポットでの提供となっています。総務省は、5年以内に需要地域の50%以上をカバーする5G網の展開を目指しています。
なお、Wi-Fi通信では2.4GHzと5GHzの周波数帯が使われていて、たまにこの「5G」と混同されますが、まったく別の概念です。
4Gの今後
通信業者がサービスとして提供するプランとして、少なくとも今後数年は4Gでも十分使用可能です。参考として、4Gの前身の3Gは、4G(LTE)が2012年にスタートしてから8年後の2020年まではサービスが継続しました。新しい周波数帯を用いた5Gの基地局は1台当たりのカバー面積がとても狭く、4Gを置き換えるまでには相当の時間がかかることが予想されます。それまでは、5Gエリア外では4G通信が引き続き使用されるでしょう。
5Gが普及しきるまではモバイルWi-Fiも良い選択肢の一つ
基地局の整備が進み、5Gが普及してくれば、業者の通信量当たりコストは4Gよりも抑えられるようになります。そのため、5Gプランではデータ通信使い放題プランが多くなり、通信速度も固定回線と遜色ないか、それ以上となる可能性が高いです。同時接続台数も十分に余裕があるので、従来のネット回線よりも5Gの方がお得になっていくことが予想されます。
しかし、5Gの普及までには少なくともあと数年はかかりますから、それまではモバイルWi-Fiも選択肢の1つとなるでしょう。モバイルWi-Fiは、SIMが入ったポケットサイズのルーターを使用するネット環境です。固定回線とは違い入退去時の工事は不要で、機器が届いたらすぐに使えます。持ち歩いて外出先でも使用できるので、定額プランで契約すればスマホのデータ使用量の節約も可能です。
現在各社が掲げているスマホの5Gプランでは、データ使い放題となっているものがあります。5G対応スポットは現状非常に狭いため、実質的には4Gの使い放題プランです。これの料金とモバイルWi-Fiの料金を比較して、検討することをおススメします。
ピーチモバイルは定額でつながりやすいモバイルWi-Fi
モバイルWi-Fiでおススメなのが、ピーチモバイルです。月額料金は定額となっていて、通信量の制限なく利用できます。1日当たり1.5GBまでは速度制限なく使えますが、それを超えた時点から通信速度が最大128kbpsに制限される可能性があります。ただし、次の日の0時から追加料金なしで順次制限が解除されるので、余程負荷のかかる使い方をしなければ問題ないでしょう。
SoftBankの4G回線を使用しているため、下り最大150Mbps・上り最大50Mbpsの快適なインターネット環境です。SoftBankスマホの対応エリアを使用するため、国内のほぼどこでも接続でき、引越し先でSIMを変える必要がありません。
また、1つのルーターで最大15台まで接続できます。1日当たりの通信量が1.5GBより少ない一人暮らしなら、スマホも含めてこれ1台にネット接続を集約可能です。
初期費用もルーター込みで事務手数料3000円のみと加入しやすく、3年後からは月額料金が下がり、さらにお得に使用できます。 スマホと固定回線の通信量を見直すと、もしかしたらピーチモバイルに乗り換えた方が無駄を抑えられるかもしれません。旅行・出張・引越しの多い方は、いつでも持ち歩けるモバイルWi-Fiとの相性はバッチリです。急にネット環境が必要になった時などにもおススメです。